ツーバイフォー工法のオープン化から50周年、この記念すべき節目を迎える今、ツーバイフォー住宅の着工数は、日本の人口減少の中でもシェアを伸ばし続けています。
令和6年1月1日におきました能登半島地震では、亡くなった人の90%が建物の下敷きになったためと聞き及び、とても残念に思います。住宅には、“住む”だけでなく“人の命を守る”という大事な役目があります。阪神淡路大震災、東日本大震災、熊本地震でも、使用不能になるツーバイフォー住宅は一棟も発生しませんでした。
阪神・淡路大震災はマグニチュード7.3、能登半島地震はマグニチュード7.6でした。かつて、この地方でも濃尾地震があり、それはマグニチュード8.0でした。
世界の地震災害の10%が日本で起きています。年数の経った住宅にお住みの方には是非、耐震診断をしていただき、震度7ぐらいでは倒れないよう補強していただきたいと思います。自助の考えは非常に重要です。
地震に強いツーバイフォー住宅は、気密性、断熱性にも優れています。多くのお客様にもその良さが実感され、高く評価されています。光熱費の安さに驚かれる方も多くいらっしゃいます。
日本の住宅産業は転換期を迎えています。少子化と高齢化社会が進む中、住宅市場が拡大する事は期待できません。また、建築施工に従事する人も少なくなって来ます。今後は福祉施設や幼稚園など、大規模・中層建築、公共建築物等の非住宅分野に活路を伸ばして行く必要があると考えます。
ツーバイフォー工法は鉄筋コンクリート造と比較し工期が短く、建設コストも低く抑えることが可能です。低炭素社会に向けての街づくりといった観点からも大変有利です。欧米ではツーバイフォー工法による高層建築物が多々ありますし、日本でも5階建て、6階建て以上の建築が進みつつあります。
このように、技術の進歩は着実に進んでいます。当協会東海支部は、お客様に喜ばれる、命を守る住宅の提供に努めることは勿論のこと、住宅以外の公共建築物等にも進出される会員企業のメリットとなる技術の発展にも貢献して行きたいと思っています。